切子の灯り

7月16日 ·
お盆に、切子(キリコ)という灯篭をお墓に供える金沢独特の風習がある。時代変化の中でいつの間にか、ほとんどが板の簡易型に変わっており情緒が薄れてきていると感じていた。しかし、昔ながらの家型の切子を供え、さらにロウソクで灯すお寺がすぐ近所にあった。カフェから徒歩10分、卯辰山山麓寺院群の蓮覚寺、妙応寺辺りでは、本日7月16日送り盆に合わせて、夜7時過ぎから次々と切子に灯がともされていった。檀家や近所の方が見守る中、鳴り物の音と住職の読経に昔のお盆を思い出した。おそらく、今の金沢でこの規模で家型の切子を供え、蝋燭の灯をともすお寺はほとんど見かけなくなっているのでは。ご住職や檀家さんももう珍しい風景だからと快く写真撮影を許可してくれた。

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