塀の仕上げは、柿渋でコーティング」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
柿渋とは、青い未熟の柿をつぶしてできた汁を発酵させた塗料。平安末期から桶、樽などを長持ちさせる天然の防水、防腐剤として使われてきた。しかし、高機能の化学塗料が普及することで、柿渋は陰をひそめていた。昔の家は風通しもよく、室内に化学物質はなかったが、最近は高気密が求められ、化学物質が室内により充満しやすくなる住宅が増えてきた。柿渋は何百年という歴史をもつ天然塗料。人体に無害であると同時に、ホルムアルデヒド等の化学物質を吸着する働きや抗菌作用があるという。せっかくだから、畳や障子、襖も、化学物質を含まないもので手配している。化学物質を含む製品の倍はコストがかかる。でも、このカフェのコンセプトは、今もう一度、昔の知恵を取り戻し、安全・健康な暮らしを考え直してみることにもあるので、やせ我慢している。そのおかげで、本日の金沢の気温27℃くらいだったら、快適な風が吹き抜け、エアコンいらずの心地よさが味わえるカフェだ。